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読書感想「ソニー再生」

ソニーを建て直した、平井元社長の本です。

電車の中で読んだのですが、一気に読んでしまうほど、面白い内容でした。

親の都合でアメリカで育ち、日本に帰ってきてもアメリカで育ったために、異邦人扱いされることに嫌気がさし、そこから自分で日本で高校を卒業し、日本の大学に入る道を選択。

ソニーの中でも音楽業界の道を歩むも、PlayStationアメリカで売るべく、SCEAの手伝いをすることに。丸山 茂雄の協力を得て、立て直しをしていくことになります。

私はセラピストかというほどに、メンバーには軋轢があり、話を聞いてみると「あいつをクビにしてくれれば、俺はやる」と言った仲間を売るような発言。

本書でも、EQ、心の知能指数が大事だと語っていますが、そうしたヒアリングもそこから来ているのでしょう。

丸山さんも他の仕事をしながら、SCEAの面倒を見るのも大変なので、平井さんに任せることになります。

ここから彼が経営者としての道を歩むことになります。

その後は、PlayStation3が売れば売るほど赤字の状況の立て直し、さらにはソニー社長として再建していくことになります。

本人も語っていますが、エンジニアではないし調達担当の経験もないので、正直に言えば会議中には分からないことが満載だったそうです。

そういった門外漢なのによく飛び込んでいくなあ、と思わざるを得ません。

VAIO売却について

OSと半導体というパソコンの性能を決める二大要素を他社からの調達に頼っているということで、テレビのような差異化は難しいと判断したからだそうです。

するとOBからは様々な「忠告」が届くようになったそうです。「昔は良かった」というノスタルジーだったそうです。そんなことは言っても仕方がないと一切無視したそうです。

日本経済が成長しない弊害の一つだったそうですね。

SAP

ソニーの情熱のマグマを解き放つという重大なミッションを背負ったプロジェクトなのが、「シード・アクセラレーション・プログラム(SAP)」だそうです。

社内に眠る新規事業の種(シード)を掘り起こして事業化を目指そうという取り組みだ。

後に「ソニー・スタートアップ・アクセラレーション・プログラム(SSAP)」と改称したが、ここではSAPと表記する。