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読書感想「アマゾンの料理人」

アマゾンの料理人 世界一の“美味しい”を探して僕が行き着いた場所 (講談社文庫)

イタリア、スペインからペルーと料理を追い求めた結果、アマゾンに辿り着いた料理人である筆者による本です。

なかなか刺激的な経験が語られています。

イタリアでは、生パスタの経験やピッツァの経験を積み、マダムの料理人となったそうです。

そのマダムが、またわがままな人で、気に入らないものを出すと怒る、太っても怒るという始末。

イタリア人は気が弱いのか、何かあると店に来ないこともあったりするので、日本人は勤勉に働くから重宝されたそうです。

そこからはスペインの名店「エル・ブジ」

エル・ブジというと分子ガストロノミーで知られる店ですが、この本ではその裏側が知れました。

50人程の無給の研修生を抱えて、下処理に時間をかけて作っていると。

しかし、それでもコストの高い料理なので、赤字。その代わりに、料理教室や使っている道具や調味料を売ることで補っているのです。

問題として、イワシのある部分だけを使い、それ以外は捨てたりするため、食材の廃棄率が高いそうです。

南米の食材の宝庫に魅せられ、ペルーへ。

料理で国を動かすガストン・アクリオという料理人がいるそうです。

アマゾンで仕入れた変わったじゃがいもを見つければ、彼の一声で各地の料理人が使ってくれるというほどの存在。

彼自体は、育ちが良いため、どちらかというと料理人というよりブランドとしての立ち位置が強いようです。

そこからはアマゾンで、自分たちで狩猟して、狩猟したものを食べる生活。

4日間かけてやっと大きなカメが1匹だけという生活です。

筆者自身が親に海に連れられて自分で魚をとる経験があり、エル・ブジでの修行自体もお金がないから海で狩猟をしていたということもあるため、そういう経験が肌に合うんでしょう。

現在は筆者はフリーランスの料理人として、料理教室やイベントの料理人、アマゾンのカカオをフォンダンショコラとして売るといった活動をされていたそうです。