三國シェフの自伝です。
ハングリーだな、と思いました。
増毛の海で漁師の息子として生まれて、ホヤを食べて育ち、学校にも行かずに親の手伝いで捕った海産物を売るような生活。
ハンバーグを食べた衝撃でコックになると、中学校を卒業したら、グランドホテルの下働き。
パスタ自体、何かもわからず、放っておいて溶かしてしまうような何も知らないところから始めて、休日に鶏を捌く手伝いをして技術を習得。
そこからも有名シェフの下で働いてみたいと、覚えてもらうように元気よく挨拶して、なんとかして、取りいって働いていく。
このエネルギー。
三國シェフが出会ったシェフはトップレベルのシェフばかりですが、その中でもモザー、モーツァルトに称されるジラルデは驚きでした。
彼は、その日即興で料理を作り、誰にも料理を習わずに、「ポール・ボキューズ」と「トロワグロ」で一回だけ料理を食べて、自分の料理を作り始めたという伝説があるほど。