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読書感想 苦しかったときの話をしようか

職場の同僚が読んで衝撃を受けたという本です。

大学卒業を前にした娘のため、家訓という形で書いていたものを本にしたというものです。

振り返って思うのが、このメソッドを実践するとか、それ以前でした。

子供のうちに学ぶべきことは何か?

歴史か? 数学か? 国語か? はたまた今のプログラミングか?

どれもあった方がいいですが、本質ではありません。

稼ぐ力。働いてお金を稼ぐこと。

好きなことをして暮らせるだけの給料を手にするもよし、家庭を築くもよし、実入りの良い仕事で豪遊するもよし。

どういった形でお金を手にし、生きていくか。

お金がなければ、投資で増やすことも出来ません。

なのに、学校では成績のみでしか測れないのです。

まあ、違法なことでお金を稼ぐことをしないよう、アルバイト禁止という校則もわかりはしますが、お金なしに労働もないように感じます。

この世を生きていく覚悟が、大人になってもうだいぶ経つ自分には欠けているよなあ、と読んでいて感じました。

働きたくない子供の頃より、働いている今の方がマシになったとはいえ。

前半は、自分の強みの見つけ方、どうブランディングするか、TLC(Think/Communication/Leadership)という分類方法も紹介されます。

ただ、個人的にこの分類は気になるところもあります。

結局、キャリアを伸ばす上ではLeadershipは欠かせないからです。どこもマネージャー不足が現状に見受けられます。

苦しかったときの話

後半は、実践編です。本書のタイトル通りの森岡さんの苦しかった時の話が展開されます。

スマートなメソッドを取り入れたところで、社会に入ると泥臭いことが求められるのです。

新卒で仕事ができず土曜日も仕事をする上司でキツかったこと、トップから降りてきて成功するわけのない後ろ向きな仕事を無茶振りされたこと、アメリカに渡って嫉妬から邪魔されたこと。

この部分は、ぜひ読んでほしい部分です。

3つ目はなんとも言えませんが、潰れていく新人は現実は実際に少なくないですし、後ろ向きな仕事というのも少なくないと思います。ぼくも実際に目の当たりにしているからです。

そうしたことに対する処世術は学ぶべきだと思います。

特に新人時代。ある程度経験があれば、最悪、転職という選択がありますが、新人ですぐ辞めたとなると、それがなかなか取りづらい。

ここでは最後尾からスタートする自分を予めイメージしておく、貪欲に学ぶ姿勢があれば、時間が解決すると本書では語っています。

終始語られるのは強みに徹すること。これはドラッカーも述べていることですね。