来る年の瀬、夜、道を歩いていると、ふと不安がよぎったものです。
将来、どうなるんだろう?
本書の冒頭でアリストテレス先生が答えてくれます。
将来何が起こるか誰にもわからない。今この瞬間やりたいこと、やるべきことに熱中せよ、と。
トマス・ホップズは人間の感情において最も根源的なのは恐怖であり、不安である、としています。
いつもビクビクしているのが人間本来の姿、自然状態なのだ、と。
ハイデガーによると、人が漠然とした不安に襲われるのは死の不安であるとしています。
本気で自分の死を捉えたとき、誰とも交換できない一回限りの自分という存在の本来あるべき姿が立ち上がるのだ、と。
総じて言えば、人として、誰にでもあるべき状態であり、どうしようもないのだから、開き直って今やりたいことをやれ、と。
やりたいことがなかったら?
道元によれば、掃除や料理、仕事の稟議や日程調整、そうしたt雑事の、一つ一つを細部までクリアにしながら丁寧にやってみる、と。
それも動く坐禅なのだそうです。