古代イスラエルの失われた十支族と日本の類似性を追いながら、物語は展開していきます。
日本人がユダヤ人と関係あるわけないでしょ、見た目からして大違いじゃんと思います。
まず、そこの先入観を壊すために、ミャンマーにいかにも東南アジアの民族がユダヤ人に関係あるという話で先入観をぶち壊してきます。
そこで、小説として、ありなの? という挿絵がふんだんに使われ、これでもか、これでもかと説得を持たせて押してきます。
興味深いが、こればかりで飽きてしまう節はありますね。
主人公の周りに仲間がいるのですが、彼らも物語上、役割があるのですが存在しますが、やや面白みはないようにも感じました。
とはいえ、日本について考えさせられる本ではあるので、気になる人には一読をお勧めしたい本ではあります。
登場人物の小橋が、日本の神道が諸外国に脅かされていると警鐘を鳴らしている様は、彼は筆者の言いたいことのメッセンジャー的な立ち位置にあります。
トインビーが述べた、民族が滅びる「3つの条件」。民族が「理想を失ったとき」「歴史を失ったとき」「物事を数量で見るようになったとき」、これが重いです。
僕自身、お参りする風習しかなく、神社と神道、仏教と寺、頭の中で正しく整理されてませんでしたから。