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読書感想「GE帝国衰退史」

最初のフラナリーCEOが頭をかかえる書き出しから一気に読みました。

読み物として、これはノンフィクションとはいえ、イメルトの失敗を後出しであげつらっている展開に辟易してしまいました。

ぼく個人の解釈としては、ウェルチの行き過ぎた成果主義により1株2ドルのGE神話をイメルトが持ち前のコミュニケーションとリーダーシップで無理に維持してしまった結果、負債が積み上がったというところでしょう。

ウェルチは、自分の経営はA、後継者選びはFだと主張していたようですが、イメルトだけの問題には見えません。

GEのエリートですが大きなリスクに気付けず、気づいた時には大きな負債となって手の施しようがなくなっている

イメルトの後のフラナリーはGE神話、見せかけだけの成功は追うなと伝えて、対処しようとしたものの、イメルトのような元気づけるリーダーシップがなく、口を開けば株価が下がるとまでされ、退任。

GEはアメリカでも珍しく、GE出身の人間がCEOとなる伝統だったのですが、その伝統に終止符が打たれ、カルプがCEOになります。

以前は医療系の仕事をしていて、GEについてはその後継者選びには注目していたのですが、こんな形で終わってしまうとは、なんともいえない気分でした。

当時、読んでいるGEの本では、ジェフ・イメルトのすばらしさを語っているのに、しばらくして、イメルトを悪く言われる本を読むことになるとは、なんでしょうね。

人生、良いこともあれば、悪いこともある、とか言うしかないんでしょうか。