ニーチェという哲学者のことは高校時代から知ってはいましたが、哲学者ってなんか小難しいことを考える人だなあ、と、特にニーチェはニヒリズムという虚無主義です。
虚無主義、なんか暗そうだなあというイメージがありました。
この本でニーチェの言葉を見ると、そのポジティブさに驚かされます
初めの一歩は自分への尊敬から
自分はたいしたことがない人間だなんて思ってはならない。それは、自分の行動や考え方をがんじがらめに縛ってしまうようなことだからだ。 そうではなく、最初に自分を尊敬することから始めよう。まだ何もしていない自分を、まだ実績のない自分を、人間として尊敬するんだ。
自分の評判など気にするな
人間というのは間違った評価をされるのがふつうのことだからだ。
解釈のジレンマ
物事はいかようにも解釈できる。
まともに生きていない人の心理
自分の仕事を充分になしきってない人、お金目当てだけで渋々働いているような人は、商売がたきに対してあらぬ恨みや憎しみを抱く。 同じように、自分の人生をまともに生きていない人は、他人に憎悪を抱くことが多い。
考えは言葉の量と質で決まる
ふだんわたしたちは、自分の考えや感情を心に思ったり、誰かに喋ったりしている。そのときに、自分の考えや言いたいことはだいたい表現できていると思っているばかりではなく、相手に対しても、全部とはいえないかもしれないが、まあほとんど伝わっているだろうと楽観的に思いがちだ。
けれども、わたしたちはいつも自分が持ち合わせている言葉で考えを表現しているのだ。つまり、持ち合わせの言葉が貧しければ、表現も貧しくなってくるし、考えや感情を本当に十分に表しているとは言えない。同時にまた、その言葉と質と量が自分の考えや心に決めてもいる。語彙の少ない人は、考えも心の持ち方もがさつになるという具合にだ。
だから、すぐれた人々との会話や読書、勉強によって言葉の質と量を増やすことは、自然と自分の考えや心を豊かにすることになるのだ。