ゲームの企画書(1) どんな子供でも遊べなければならない (角川新書)
- 作者:電ファミニコゲーマー編集部
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/03/09
- メディア: 新書
ゲームの企画書を見せてくださいというところから始まったWeb記事を書籍化した本です。
とはいえ、ゲームの企画書よりもゲームの生誕秘話が語られる本です。
ゲームによって、違う考え方で始まって企画されているんだなあというのを感じさせられます。
平均値は最強?
言わずもが知れている桃太郎電鉄のさくまあきらですが、元はジャンプの読者ページ「ジャンプ放送局」を担当していました。
その読者ページで見つけたスーパーデバッガーたちにプレイさせて反応を見て、徹底的にテストして仕上げていったそうです。
スーパーデバッガーたちは、すごい頭が良いとかではなく、「平均値のプレイヤー」
日本人の平均値だからこそ、彼らが面白いと感じたら、多くのプレイヤーも面白いものであり、彼らがつまらないと感じたら、多くのプレイヤーがつまらないと感じる。
当時600万部近く売れていた「週刊少年ジャンプ」を体験した人間からこそ。
データを見ただけでどんなゲームになるか、わかる
ローグをやり込んで、不思議のダンジョンシリーズを手掛ける長畑氏は、アイテムやモンスターのデータを管理しているエクセルを見れば、どういうゲームになるか、ある程度まで判断がつく。
それはチュンソフトでも長畑氏しか出来ない。
また、ある境目の確率というのがあって、そこを1%ずれるだけで「当たりやすい」「外れやすい」の評価が切り替わる。
例えば、アイテムを投げて当たる確率と剣が命中する確率は実は数%しか違わない。