一介のサラリーマンだが、世界のミシュランを食べ歩いている人による本です。
といっても慶應出身なので、それなりの職についているのでしょうが。
まあ、とにかく、筆者のミシュランに対する情熱が迸ります。
特に冒頭が熱く、グルメ紀行や食べたものの内容うんぬんより端端から出てくる筆者の名言の数々がすごい。
僕はずっと独身だ。女優の松下奈緒氏と米倉涼子氏の大ファンではあるのだが……(笑)。ああ、僕は欲しいものが世界の三ツ星レストランの料理で良かったのかもしれない。僕は幸せ者だ。
ミシュラン三ツ星レストランはコースで3万。ホテルで1万、あとは交通費となってくるわけですが、安くはない、高いです。
しかし、お金さえ払えば手に入るんですからね。なるほど、と。
グルメレポーターは、自分でお金を払っていないから、食事の料金について語らない
これは料理評論家には書けない言葉ですね。
日本のミシュランの星は評価基準がブレていてフランスのと比べられない、フランスにも星を減らすことのできないアンタッチャブルな三ツ星レストランが存在するといった料理評論家ではないからこそ書ける記事もあります。
ちなみに、筆者、お金と時間をかけて世界各地の三ツ星レストランを食べて回っているのですが、お酒はほとんど飲まない方です。
これまでの費用をざっと計算しても5000万ほどとのこと。お酒まで飲んだら、どうなっていたことか。
筆者はただ三ツ星レストランをありがたがっているだけの人ではなく、自分の舌でその味を確かめ、評価しています。
三ツ星以外の都内のお店も紹介していて、弁天山美家古寿司と鳥しきは気になりましたね。