私は小説家やシナリオライターではありませんが、プレゼンするにもストーリーって必要だなあと感じてます。
リーダーは自分の言葉でストーリーを語れとも言いますし、ビジネスにもストーリーは必要です。
というわけでストーリーの書き方について読み漁ったところ、玉石混淆でしたが、この本はなかなか良いと思いました。
作家の種類
先を考えずに書くか、ゴールまで考えて書くか、というのは気になるところです。
漫画の打ち切りで、ありえない強引な打ち切りを目の当たりにしてます。
先を考えて書くと予定調和に陥りやすい、かといってゴールを考えていないと物語の後始末をどうつけるか袋小路に入ってしまうのではないか。
これは作家の種類や、発表する媒体によりけりのようです。
週刊漫画については、いつまで続くかわからない以上、先を考えずに書くことになりますが、推理小説はゴールまで考えて書くことになります。
脚本家の内館牧子は先を考えずに書くタイプ。
連続ドラマの脚本家ですが、1クールで終わりになるよりは、次の仕事をもらいたいので続編が出るような後が続くストーリーにするようです。
そのために登場人物の作り込みを行っています。
登場人物1人ずつの大学ノートを作っておき、その人物が生まれてからドラマの中に出てくるまで、どんな人生を歩んだのか細かく作り込んでいます。
主人公たちに至ってはなんと5〜10冊。
登場人物が決まれば、後は勝手に動くというところでしょうか。
漫画「バクマン」で新妻エイジが「魅力的なキャラは勝手に動く」なんて言ってましたが、それを地道に積み上げて演出しているといったところでしょうか。
登場人物は作り込むのかというと、逆に星新一はA氏なんて不特定な人物で描いている。
このあたりが作風になってくるのでしょう。
やはり自分に合った形を探すのが良さそうですね。
アイデア
といっても本書を読んで感じたのが、実際に見えている物の何倍もの努力、アイデア出しが必要だということ。
先述した内館牧子の登場人物の作り込みもそうですし、星新一も箇条書きになったアイデア(シーン)から取捨選択してストーリーを考えるそうです。
いくつも出したアイデアがボツになって残ったものがやっと形になる、と。