主に辺境地に行った経験を語る短編集となっています。
世界にはまだまだ簡単に行けない場所があって、100人くらいの島に飛行機をチャーターして、そこからかつて基地のあった滑走路へ着陸していける無人島なんて登場します。
メキシコシティのような標高の高いところで酔うと大変らしいです。
よく、そんなところに行けるものだろうとも。
あと、思ったのが踊りの重要さ。
僕は、ダンスとか全然興味がないのですが、娯楽がない島なんて、娯楽といえば踊りくらいという記述を見て、なるほどなあと思いました。
リーダーはネクラよりネアカといいますし。
成功者の多くはプラス思考、ポジティブ思考の印象です。
自分はマイナス思考なのでプラス思考に憧れがありました。
しかし、これまでの職場会った人を見てて、プラス思考が全てじゃないよなと。
まず、問題点に気づきづらいんです。
あるタスクをお願いしたら、
Aさん「でも良くなりましたよね」
ぼく(いやー、何の問題解決にもなってないんだけどなあ)
と。
よく行く店でそんな話したら、店長に
それはまずい。何事もバランスが大事
と軽く言われてしまいました。なるほどな、と。
まあ、自分の中では、それで幸せなんでしょうけど。
本書は沢登りに異常なこだわりと持った偏屈な社会不適合者である沢ヤの話です。
沢登りは地理的な未知、地図の空白地を行くことになります。探検家は誰も行ったことがないところに行きたがるものです。
その中でも困難な地形「ゴルジュ」というのがあり、沢の中にあって両岸を高い岩壁に囲まれた地形のことで、高度な登攀技術を要することになります。
だからこそ、沢ヤは燃えることになるわけです。ウェットスーツを着て、滝を登る、と。
日本の沢登りとタイの長期間にわたる沢登りを交互に展開していくのですが、どちらかというとタイの沢登りがメインです。
というか、それだけ読むで十分かも
面白いシーンとしては、荷造りのシーンと蛇を食うシーンかな、と。
1ヶ月以上にもなる旅となるため、それだけの食糧を計算して詰めるのです。
しかし、その計画も食糧の一部が水浸し、計画より時間がかかるなどのトラブルにより食糧を切り詰め、しまいには蛇を食うことになる、と。
一般の探検記と比べ、相棒のカメラマンである高柳氏とのやりとりが散りばめられており、彼と考えの食い違いが話としては面白くなっています。
探検家も朝はスマホでアニソンを聴き、日中の休憩時間はソーラーパネルでスマホを充電し、寝る前にスマホでゲームをする時代なのだなあと思いました。
元プロ野球選手の江川卓さんが振り逃げだと三振はつくがアウトにはならないことを活かしてオールスターで連続10奪三振を狙ったが、未遂の連続8奪三振に終わったという話をYouTubeでしており、それを9奪三振の記録保持者である江夏豊さんに言ったら
8は8。9は9
と言われたそうです。
それが現実だよなあと。
少し本書とそれる話題ですが、著者の為末大さんは日本人初でトラック種目で銅メダルを取った人です。
明らかに身体的に劣る日本人が、メダルという世界のTOP3に食い込めるのは、普通の思考回路じゃないよなあと思わされる本です。
陸上のみならず、人生にも当てはまる話が展開されており、なかなかの良本です。
タイトルにもなっている諦める力とは、何にこだわり、何を捨てるか、と思っています。
100メートルから400メートルハードルに種目変更した過程を本書の中で以下のように書いています。
「一〇〇メートルを諦めたのは、勝ちたかったからだ」 「勝つことに執着していたから、勝てないと思った一〇〇メートルを諦めた」 「勝つことを諦めたくないから、勝てる見込みのない一〇〇メートルを諦めて、四〇〇メートルハードルという勝てるフィールドに変えた」
言われてみれば、まあそうなのですが、なかなかそうは考えられないよなあと僕は思います。
100メートルをやっているのは好きだからやっているのでしょうし、勝てるから400メートルハードルにしたところで練習に身が入るのかなあとは思いますし。
以下の動画とか見てると才能が全てを凌駕してしまうんだろうなあと思いました。
トマトと豆腐を食べなさい
一人暮らしした自分に母親に言った言葉です。
トマトって生で食べるくらいしかないのですが、そのまま食べるのは結構辛いです。
そこで以下のレシピを参考に作ってみました
ミニトマトを5つに卵二つぐらいがいいバランスかなと。
トマトの酸味がいい感じで、これなら自分でも食べやすいなと感じました。
久しぶりだったので塩胡椒の加減とか火の通し具合がまだまだでした。
本書の原題はBrain Maker The power of Gut Microbes to Head and Protect your Brain-for Lifeとなっており、腸ではなく脳をつくるみたいなタイトルです。
本書では腸を第二の脳と表現しています。
驚いたのは帝王切開で生まれてきた、人工栄養で育ったか、で人体に影響があるということ。
僕は帝王切開で生まれてきたので、そんなの関係あるの!?と。
もちろん必要な医療ではありますが、帝王切開で生まれてくると肥満のリスクが50%も増加するそうです。
なんかの話で自然分娩信仰みたいなものがありましたが、大事なことだったんですね。
わずか6日間でも腸内環境は健全になるということで、健全に食べ方を紹介しています。
表紙にもなっている、緑と金の皿は、今まで見たことない、とっても美しい色合いだと感じました。
最近はブランディングして酒器を手掛けたりしているようです。
錦山窯の作品はオンラインショップで購入することもできるようになっています。
やはり、そこそこお値段は張りますね。