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読書感想 世界の野菜を旅する

野菜にまつわる興味深い記述のある本です。

キャベツに薬効があることも、古くから知られていた。古代スパルタの立法者リュクルゴスが、酒神ディオニソスのブドウ畑を荒らした罪で捕らえられて畑のブドウの樹に縛りつけられたとき、激しく悔し涙を流し、その涙のあとからキャベツが生えた……というギリシャの神話がキャベツの発祥を伝える逸話として有名だが、これはリュクルゴスの憤怒に満ちた反抗の手段なのだという。つまり、キャベツはブドウの敵、キャベツを食べておけばワインを飲み過ぎても二日酔いにならない、ということを意味しているのだと。ローマの文人カトーも、おおいに飲み食いしたいならその前にキャベツの酢漬けを食べろ、と忠告しているように、古代からキャベツがすぐれた胃腸薬であることはよく知られていたのである。

キャベツと二日酔いに関係があったのか、とか。

なかでも圧巻の美味はつくりたてのナスのキャビアだった。ボウルから好きなだけ取って薄いパンに載せて食べるのだが、香ばしいナスの風味に素朴なヨーグルトと野生的なオリーブオイルが絡み合い、ニンニクのアクセントもほどよくきいて、なるほどナスにはこんな食べかたもあるのかと、目を開かれた思いだった。  焼きナスを潰してオリーブオイルとヨーグルトやレモン汁で和えたナスのペーストは、中東諸国ではもっともポピュラーな料理のひとつである。

ナスのキャビアという料理もあったのかと。