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読書感想「熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録」

簡単に言うと、100億円ほどのお金をカジノでスった大王製紙前会長の懺悔です。

  • 会長の地位までどのようにして登り詰めたか
  • いかに100億円というお金を大王製紙からせしめてスった失態のやり口

が語られています。

カジノで会社のカネ100億を使い込むなんてけしからんヤツだとは思いますが、それを今言っても仕方ありません。

  • 偶然性と勘頼みのバカラは実にエキサイティング
  • ツイている時は信じられないくらい勝つ一方、運に見放されば呆れるくらい負ける

マスコミが塾に通うために飛行機に飛ばしていたとか、いかにも金持ちであり、批判を浴びるような行動をしていたような事実よりも過剰な報道をしていたとかあります。

この井川意高(いがわもとたか)のビジネス手腕に着目していました。

プラグマティズム

愛媛から東京の高校・筑駒に入学。制服が廃止された高校でプラグマティズムな考えが生まれます。

世の中には悪か善ではなく、黒っぽい白、白っぽい黒もあり、様々な考えを持った人間が交錯しながら、世の中は成り立っている。人間は単純ではない。

と。

僕自身の経験からすると対照的にすら感じます。高校時代の僕なんて白か黒の考えでしたから。

あいつは、ルールを破っている。悪いヤツだ、みたいな。

井川さん、あなたは仕事ができる人だったんですね。

これは検事からの一言です。

  • いつまでにどうやってやるのか話を具体化していかなければ会議には意味がない
  • 厳しさを自らが肌で感じなければ、人は必ず易き方へと流れる
  • (上司と部下の1on1について)メインのコミュニケーションは仕事に関する話題
  • ある程度の企業の創業家子息ならば、経営者たちとの銀座での交遊は仕事の延長線上

前職で、散々言いたいことをいって叱った挙句

ちゃんとやって

といって締めていたのを思い出します。

ダメですね。

何をどう、ちゃんとやればいいのでしょう。

さいごに

この本なのですが、僕は一気読みしました。

なんだかんだ言って面白かったのは認めます。

その中で、最も僕に響くのは

井川さんは一度お酒を飲み始めたら、最後はぶっつぶれてしまうまで飲み続けるでしょう? そういうお酒の飲み方をする人は、強迫気質であることが多いんです。

と言うくだりです。

僕は井川氏のように大企業のトップになることはないでしょう。そんな大金の種銭を手にすることも悪知恵も度胸もないでしょうから、カジノで大破産をすることもないでしょう。

ただ、酒飲みとしては、それは身近にありうるかもなと思いました。