まず、こんな人がいたんだなあと思いました。日本人の女性ですが、スペインでユースながら男子サッカーの監督までされていた方です。
筆者はブログをやっています。
少し古いデータながらNBA選手が引退後5年以内に自己破産した比率は60%、また元プレミアリーグのサッカー選手の引退後に自己破産したのはまた60%。
この現実を見ると、かつて巨人軍の川上監督は引退後のことも考えて選手の指導をしていたといいますが、あの時代によくそこまで考えて指導していたなと気付かされます。
驚くべきことに半分以上なのです。サッカーの知識とかテクニックだけではなく、人として育てる育成術を本書では紹介しています。
7つの人材育成術ということで以下の7つの章立てとしていますが、それだけで語れるものではありません。
- 自分の言動に意識を持つ
- 「問い」を投げる
- パフォーマンスを生む言葉を選ぶ
- 伸ばしたい相手を知る(職員会議にも参加するなど、選手をサッカーボーラーとしてだけでなく様々な面で知る)
- 丸テーブルに変える(横並びにして上下関係をなくす)
- 「教えないスキル」を磨く(教えるのではなく学びたい意欲が湧くようにする)
- 認知力を育てる
育てる上で、コーチが送る一つ一つの発言を見直すと、間違いや不必要な発言をしていることに筆者は気づいたことを明かしています。
指導というのが奥深く難しいことを感じさせられます。
- いいねで終わるのではなく、どう考えて作ったのと聞くと良いフィードバックとなる。
- 相手の良いところを伝えた上で、相手の修正してほしいところを伝える、期待を伝えるというサンドイッチ話法を使う。
- 「プレッシャーをかけろ」とか「寄せろ」とか「行け」とか使う言葉がバラバラだから選手と認識が合っていないからコーチはイライラすることになる。
- 既読スルーされた時、相手がどうなっているかを考えるのは人それぞれ。よって同じ事実でもどう認識するかは人それぞれ。これが既読スルーの法則。