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読書感想「ジョブズの料理人」

ジョブズの料理人 寿司職人、スティーブ・ジョブズとシリコンバレーとの26年

正確にはジョブズのお気に入りの寿司屋「桂月」の寿司職人・佐久間俊雄の話です。

ジョブズのパーソナルシェフは別にいます。

というわけで、なのでやや看板に偽りありな部分もあります。

ただ、そのパーソナルシェフにほうれん草のごまあえやお茶漬けを教えたこともあるそうです。

ジョブズのために毎週日曜日カウンターを空けていたりもしていますのでジョブズがお気に入りのお店だったことは確かでしょう。

リーマンショックでランチを休業中でも毎週水曜日を貸切営業をしていたそう。ジョナサン・アイブと訪問されたようです。

ジョブズの客としてのスタイルは、おいしいからといってAmazingとか大袈裟な言葉は使わないそうです。It's goodというくらい。

気に入らない料理については全く箸をつけない。いつもは食べるものでもちょっと盛り付けが違うだけで手をつけなかったり。

注文の仕方も最初は、生魚には手をつけず、カッパ巻きとか巻物ばかり。それからハマチ5つとかサーモン5つといった頼み方。

スティーブ・ジョブズは、いつも決まった席で店を見回すのが好きだったそう。それは景気がわかるからとのこと。

この店で息子の相談に乗ったり、息子の入学を大変誇りに思うと話したこともあったそうです。

経営は?と聞かれて、従業員のこととか色々と答えると、ジョブズが私もそうだよと、ジョブズも親であり、経営者である一面を垣間見たり、と。

カリスマというイメージのジョブズにそういうことあったんだなあと意外に思いましたね。

ジョブズ以外の客についても紹介しています。

アル・ゴア元副大統領。ジョブズの取締役会の食事会で登場した彼は、副大統領のイメージとは別で面白い人であり、また政治家からか、皿洗いしている裏方まで握手をして回ったそう。

セコイア・キャピタルのダグラス・リオニー。ひと成功あげて懐具合が良くなったのか、高いと叫んだり、自分はナンバーワンの客だろうと言う具合。注文もトロ10カン、刺身3人前と言った具合。

日本酒も飲み、さらに、店員にも振る舞うほど。それは良いのだが、会計を見て高いと言う始末。香港の時の方が高かったなと言って、高いと繰り返さなくなった。

食べるのも早く、盛り付けはいいから早くと言って、刺身を1分で皿を空にしてしまう。

同じベンチャー投資家のフランス出身アレックス・バルカンスキーもそうで、会席料理について夫人は説明を聞いているのに、説明を待たずして平らげてしまう。